ブログ初登場の獣医師の岩崎です。
今回は、ミニチュア・シュナウザーだけがシャンプー後に罹患する命に関わる皮膚病についてご紹介します。
表在性化膿性壊死性皮膚炎(無菌性膿疱性紅皮症)は、ミニチュア・シュナウザーに発症する犬種特異的皮膚疾患で、シャンプーや薬剤に対する有害反応の一病型と考えられています。
この病気は治療が遅れたり、治療に反応しない症例では、死亡することもある大変恐ろしい病気です。
症状は、腹部を中心に皮膚が赤くなってきて、後に膿疱が生じ、破裂に伴い痛みを伴う潰瘍へと進行します。
重症例では、発熱、元気消失、白血球増多症、低アルブミン血症などの全身症状を伴います。
治療は点滴、低アルブミン血症へ対策、高用量のグルココルチコイド製剤等で行ないます。
ミニチュア・シュナウザーをシャンプーして数日後に皮膚が広範囲に赤くなる症状がありましたら、すぐに動物病院に連絡をして積極的な治療を行なうことをお勧めいたします。